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2012年10月30日火曜日

子供たちの「リンカーンの伝記」は間違っています(その10-2)

題: 子供たちの「リンカーンの伝記」は間違っています
      (その10-2)
.    (真を求めて 皆様とともに幸せになりたい)
.
 ・リンカーンには、『家族や近所の者の中には彼が怠け者だ
 と考える者もいた』というリンカーンに関する資料がありま
 すが、
 その様な、本の主人公のマイナス面の記述は、当然、記さ
れていない。削除されている。
 そして、勤勉だという記述になっている。
 また1つのサンプル本は、随所に「朝はだれよりも早くおき
 てはたらき、夕がたもおそくまではたらきました」などの記
 述が多い。
 ・キリスト教的洗脳の記述は、「美しい讃美歌の大合唱にな
 った」とか、「深い海から聞こえて来るような厳かな音にな
 った」とか、「リンカーンをつつんで行った」「合唱の輪は
 広がり、町中が厳かな雰囲気」「リンカーンの恵みに満ちた
 様子」「優しい振る舞い、リンカーンのために祈る、リンカ
 ーンを神として祈る、リンカーンは神の守りたもうこの国、
 ひざまづき、リンカーンを神の様に拝みました、リンカーン
 大統領様。あなた様を神様と思っているのでごぜえます」、
 キリスト教から異端として退けられた例外少数宗派のクエー
 カー教が黒人を助けた。など。
 リンカーンを偉大に見せるためか、黒人の方たちの言葉づか
いを「・・・ごぜえますだ」「・・・いただきやした」と蔑視
的な記述もしている。
 そして、
 リンカーンの話言葉は、上から目線の殿様的発言となって
いる。
 ・リンカーンの大統領就任演説で、リンカーンは、一言も奴
隷解放の事を話さず、
 逆に、奴隷財産の擁護をする演説内容だったが、
 子供の伝記には、このことは当然のように両サンプル共に
書かれていない。
 また、一方のサンプル本は、リンカーンが常に奴隷解放の
意思を持っていたようにあっちこっちに書いている。
 リンカーンが、強い奴隷解放の意思を最初から常に持って
いたと、繰り返し繰り返し、
 洗脳的にちりばめて書いている。
 ・結局、子供の伝記本の中には、子供の伝記作家の想像の記
述で出来あがっていると言える本が存在している。
 取捨選択も作家の独断で、選ばれた材料を大きく膨らませ
て、作家の宗教心(キリスト教の美化)を巧妙に伝道する場
の書物と言えてしまう本が存在している。
 ・最近の歴史家は、「リンカーンが奴隷解放者だ」という論
点から離れて、
 黒人の方たちが自ら奴隷制を離れた、
 あるいは少なくとも政府に解放への圧力を掛けたものである
という議論に移ってきている。
 ・また、歴史家のバリー・シュワーツは、2009年に、
 リンカーンのイメージは、「20世紀において、風化し、権威
が衰え、無害な冷笑の対象に」なっていると表明した。
 この様な歴史家の見解は、
 子供向けの言葉に直して伝えているかと言うと、まったくの
「なし状態」です。
.
(追伸)
 本シリーズを書き始めるにあたって思ったことは・・・、
 今のアメリカの原点は、独立戦争で勝ち得た国の形と共に、
 そして、第二の大切な原点が、
 「現在のアメリカ政府をたどって行くと、『南北戦争時の北
軍政府』へと行き着く」。
 それ故に、アメリカは、
 当時の北軍の最高の位置にいた『リンカーン大統領』を誇り
とし、
 この時の理念を「美しくしていたい」という気持ちが強い。
 それ故に、そのリンカーンに関して、
プロパガンダする点が少なからず見られ、存在する。
 そのプロパガンダされたために見えない「隠された真実」は、
 世界の善良の方達のために、
 明らかにされねばならない。明かされなければならない。
 それは、回り回ってアメリカ合衆国のためにもなり、
 また、これからの人類の行く末にも貢献すると確信する。

子供たちの「リンカーンの伝記」は間違っています(その10-1)

題: 子供たちの「リンカーンの伝記」は間違っています
                 (その10-1)
 .
 ・リンカーンの「子供たちの伝記」の調査結果を以下に記しま
  す。
 ・調査方法は:公立図書館および児童書専門のNPO施設の本に
  目を通しました。
 ・調査結果の記述は:それらの本の内、代表的な2冊を比較し
  ながら論じるとその差異が明確になるので、その比較を記し
  ます。
 ・サンプル本は:サンプル1:発行所:Ko社、著者:YM
  女史。サンプル2:発行所:Ka社、著者:外国人、訳者:
  MK氏。
 ・まず、お勧めは:お父さん・お母さん方は、良い子になって
  もらいたいと「偉人伝」を子供たちに買い与えられていると
  思いますが、
  特に、
  子供の伝記は、『全国学校図書館協議会選定図書』の表示の
  ある本を読ませるようにして下さい。
  それ以外は『読ませない方が良い』と言えるくらいです。
  特に、
  「児童向けの偉人伝」は注意して下さい。
  例えば1例、
  子供の感受性の強いところを狙って、巧妙なる宗教的洗脳、
  キリスト教の伝道がしたいという意図がはっきり見られる本
  があります。
  そして、
  その事が目的だと感じられる本に限って、子供の勉強的な
  記述は薄くなっています。
  普通は、
  当時のアメリカの時代背景など、豊富な地理的、歴史的な
  記述になるのだが、その様な点が欠け、宣教の意図の伏線が
  見えます。
 ・サンプルの一つは、
  写真や演説中の言葉のメモ、ノートや絵、当時の新聞などの
  資料を豊富に示し、
  忠実に伝記を子供向けに分かりやすく描こうという姿勢が見
  られますが、
  一方は、
  想像的に描いているカット絵のみとなっていて、
  記述内容も著者の創作的な事柄が多い。
  そして、著者は、キリスト教に強く賛同している方か、また
  は、キリスト教徒の方なのか、
  隋所に、キリスト教の美化記述が入いり、「リンカーンは
  キリスト教会には行かない」という信仰レベルであったが
  (演説には聖書の引用文は少しは入れているが)、リンカー
  ンが強いキリスト教の信仰者の様に描いている。
  (リンカーンは、自分の過去を語りたがらない性格だった
  ため、不明なことが多く、
  リンカーンの伝記は、本人以外の情報から作られているとい
  う面が多い。
  なのに、細かい状況など完全に創作の連続という感じの記述
  となっている)
 ・また、一方のサンプル本は、
  リンカーンが、うつ病に悩まされたことも書き、リンカーン
  のマイナス面も色々と書き、偏した内容ではなく。
  誠実に「人間リンカーン」を書くという書き方で、
  また、リンカーンが、迷信深い人で夢や前兆や予感などを信
  じる人だったことなども紹介したり、
  豊富な「人となり」を紹介している(一方的な美化一本やり
  にはなっていない)。
  また、
  南北戦争中、リンカーンほど人気のない人はいなかったと記
  し、反対者からは暴君とか、田舎者とか、大ばか野郎とかと
  非難されたことも紹介している。
  そして、軍隊の事をこれっぽっちも知らないくせに、あれ
  これ口出しばかりすると「こき下ろされていること」を紹介
  している。
  また、
  はっきり「奴隷制度を廃止するかどうかではない」と最優先
  事項としてないことも紹介し、後に変わったとも書いている。
  また、
  黒人の奴隷解放戦士フレデリック・ダグラスも紹介し、彼の
  事も詳細に書いている(他方のサンプルには全く出て来な
  い)。
  そして、
  フレデリック・ダグラスが、リンカーンに「白人の事しか考
  えていない」と糾弾したことも書いている。
  比較的、真実を書こうという姿勢がある。
  が、一方のサンプル本は全くこれらの兆しも書かれていな
  い。
  美しく、リンカーンの人間性から、自ら奴隷解放の政治家
  になったという美しい記述(嘘記述)一点張りとなってい
  ます。
 ・リンカーンは、インディアンによって目の前で祖父を失った
  ことから、インディアンに対して非情な行動・態度を示し
  ますが、
  「全滅を指示する」とかは、さすがに、この「偉人にある
  まじき事柄」は両サンプル本にも完全カットされている。
  リンカーンが弁護士職なったのも、
  その事柄が関係していると推察できるが、
  そして、インディアンの土地取り上げを執念を持ってし続
  けたことなど、まったく記述されていない。
  その点については、偉人を美しく作り上げようとの記述に
  なっている。
  インディアンを外出できない強制収容所に閉じ込めた話も、
  当然のごとく、まったくの記述なし。
  また、インディアンの首に賞金を付けて全滅を目指したと
  いう事も記されていません。
  『リンカーンの美しい面のみ強調され、黒人の方たちに対し
  ても、人道的なリンカーンの姿が必要以上に強調されて書か
  れている状況です。
  黒人の方たちが、政治的社会的に白人の下の地位にいて良い
  という発言についても全く記されて居りません。
  一つの方は、その様な極端な美化はしない様に事実を伝え
  ようと努めている姿が見られますが。